株式会社セクト 代表取締役社長のブログ

北見市・美幌町の不動産投資や賃貸経営など

空室のリフォームにいくらかけますか?

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突然ですが、原状回復に60万円のリフォームの提案をされたらどうしますか?

60万円という金額は高額ですので拒否反応をおこしてしまう方が多くいらっしゃると思います。

私は60万円のリフォームは決して高く無いと考えます。

むしろリフォームを実施しないことで損してしまう可能性もありえます。

今回はリフォームにいくらかけるべきか考えたいと思います。

 

利回りについて

収益不動産を買うときは皆さん利回りを気にすると思います。利回りとは投資金額に対する収益の割合のことです。

 

例えば1000万円で購入したアパートの年間家賃収入が100万円の場合は

100万(年間収入)/1000万(投資金額)=10%(利回り)

となり、10年間で投資金額を回収できることになります(※計算しやすくなるように本記事では諸経費は考えません)。

 

同様に1000万円で購入したアパートの年間家賃収入が200万円の場合は

200万(年間収入)/1000万(投資金額)=20%(利回り)

となり、5年間で投資金額を回収できます。

 

利回りの数値が高ければ高いほど儲かる物件ということになり、10%を超える物件を買うことを一つの目安としている方が多くいらっしゃいます。

20%となるとかなり儲かる物件ということで買い手が殺到します(もちろん築年数や修繕の有無にもよりますが)。

 

リフォームをした場合としなかった場合の収益についてシミュレーションしてみましょう

リフォーム代が妥当かどうかを計算するために簡単なシミュレーションをしてみましょう。

今回のシミュレーションは1LDK40㎡、築15年以上、前入居者の入居期間が6年以上、賃料は5万円を想定しています。

築15年を超えると新築時からついている各種設備が古くなり、故障したとしても部品供給が無いため交換が必要となります。

また、入居期間が6年を過ぎると内装の劣化が目立ち始めます。

そこで40万円程度で内装(壁・床すべて貼り替え)、20万円で暖房設備・エアコン・蛇口等の水回りの設備の交換・新設、総額60万のリフォームを管理会社から提案されたとします。

このような場合でリフォームをしなかった場合とリフォームをした場合について、私の経験からシミュレーションしてみます。

リフォームしなかった場合

60万円は高額だからリフォームせずにハウスクリーニングの実施のみで募集を出すことにしました。

内装や設備が劣化し見栄えが悪くなっていることからなかなかお申込みが入りません

閑散期の場合、どんな物件でも2ヶ月位決まらないことはあります。3ヶ月以上決まらないとなると条件に問題がありそうだという判断になります。

リフォームをしなかったこの物件も3ヶ月の空室となってしまいました。

お金はかけたくないので募集家賃5万→4.5万に値下げすることにしました。

それでもまだ3か月たっても決まらずさらに4.5万→4万に値下げをしてやっと申し込みが入りました。

空室期間6ヶ月、家賃4万円でのお申込みです。

リフォームした場合

さて、60万円でリフォームを実施したとしましょう。

この程度のリフォームを実施すると家賃の値下げをせずに、2ヶ月以内にお申込みがはいります。

空室期間2ヶ月、家賃5万円でのお申込みです。

 

今回のリフォーム工事の利回りは?

リフォームした結果、しなかった場合よりも月額1万円の収入増となっています。投資金額は60万円なのでこれを利回りで考えると、

増収入12万(年額)/60万(投資額)=20%(利回り)

となります。

実際は、空室期間が短くなったことによる収入増も踏まえると利回りは20%以上となります。

利回り20%といえば収益物件の場合、買い手が殺到するほどの利回りです

 

さいごに

今回のシミュレーションはリフォームを実施しない場合、1万円の値下げと6か月の空室期間と想定しましたが、現実的には1万円以上値下げしなければならない場合もありますし、1年近く空室となってしまう可能性もあり得ます。

そういったことも踏まえると、一見、高額に見えるリフォーム代も、冷静に計算すると決して高額ではなく「利回りの高い投資」になると考えられますので、退去者が出た際には是非ご参考にしていただければと思います。

 

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