【賃貸経営】空室を埋めることと同様に、退去者を減らすことも大切です
こんにちは(^O^)
セクトの近江です。
以前、このブログで空室対策について書きました。
空室対策の提案をするときにセクトは何を考えているのか - 株式会社セクト 取締役のブログ
一般的なオーナー様なら、空室ができたらできるだけ早く埋めたいとお考えになるでしょうが、そもそも退去者が出なければ空室に悩む必要はありません。
退去者を出さないためには何かできることは無いでしょうか?
退去者を出さない=入居者に長く住んでもらうための施策を「テナントリテンション」といい、近年の賃貸経営において重視されつつある考え方です。
一昔前は黙っていても申込が入るような貸し手市場だったので、毎月の家賃よりも退去時に発生する借主負担の修繕費や入居時の敷金・礼金のような一時金の方が儲かるということで早期退去を歓迎するような時代もあったようです。
現在は人口減少、供給過剰時代ですから一度空いたらそんなに簡単にお申し込みは入りません。従ってできるだけ長く入居して頂いた方が良いのです。
退去の理由の大半を占める「転勤」や「結婚・出産」といったものは防ぎようがありませんが、「現状への不満」や「他にいい条件の物件を見つけた」といった理由の場合は退去を防げる可能性があります。
テナントリテンションは何をすればいいのか
では具体的なテナントリテンションの事例についてご説明します。
共用部分や敷地の美観維持
共用部分や敷地を綺麗に維持することが何より基本です。
当たり前ですが汚い物件に長く住みたいとは思いません。
最低でも月に1回ゴミ拾い、掃き掃除のような日常清掃や、敷地の除草を実施しましょう。
月1回はあくまで最低ラインで頻度が高いほうがもちろん良いです。
数か月に1度は機械や洗剤を使用したちょっと大掛かりな清掃を実施するとさらに良いです。
共用部分の美観維持はテナントリテンションだけではなく、空室が出来た際にもご案内時の印象も良くなり客付けにも効果的です。
お困りごとに即時対応
お困りごととは設備の故障や近隣トラブルについてです。
「暖房が動かなくなった」「お湯が出ない」という設備の故障は生活に多大な影響を与えるため、即時対応・解決が求められます。
また、緊急性が低く一見生活に支障が無いように思えることでも、住んでいる人にとってはストレスとなってしまい退去の原因となりえます。
例えば「ガスコンロの着火が遅い(気がする)」「シャワーの水圧が弱い(気がする)」といったお困りごとの場合、生活に支障ないだろうと考えて現地確認もせずに「そんなもんですのでそのままご利用ください」といった対応をとってしまう場合もあると思います。
テナントリテンションを考えるとそのような対応はNGです。
ちょっとしたお困りごとでも解決する、もしくは、せめて現地確認したうえで問題ない旨説明するといった誠実な対応が長期入居につながります。
入居者への各種サービス
長く入居して頂いている入居者様に何かしらのサービスを実施するという方法もあります。
設備交換・新設
長く入居しているということは設備が古くなっている、もしくはそもそも設備が付いていない場合も考えられます。
最新の設備を取り付けすることで入居者様に喜んで頂き、更なる長期入居につなげるという方法です。
設備故障のお困りごとには即時対応すべきと上述しましたが、そもそも故障する前に新品交換したほうが入居者様の印象が良くなり長期入居につながります。
また、今はついていないけど、あると便利な設備を新設することでも入居者様の印象が良くなります。
特にウォシュレット・モニター付きインターホン・暗証番号キーの新設は入居者様に喜んで頂けるうえに、取付工事も短時間で済む、コストも高くないとメリットが多いのでおすすめです。
また、万が一新設した後に転勤などの理由で退去しても次の入居者様募集でアピールできる設備となるので損はありません。
家賃の値下げ
建物が古くなっていくにつれて家賃も下がっていくのが基本です。
そこで長く住んで頂いた方の家賃を下げるという方法もあります。
ただ、単に値下げをすると収益が下がってしまうので、最終手段として考えたい施策です。
入居者様へプレゼント
長く住んで頂いた入居者様へプレゼントを贈るという方法もあります。
例えば商品券やカタログギフトだとどんな方にも喜んで頂けます。他にもハウスクリーニング無料サービスという方法もあります。
設備新設・交換だと数万円かかりますが、上述したように、直後に退去してしまっても次の入居者募集に活用できます。
プレゼント場合は、次の入居者に残せるものではないですが、数千円程度でも喜んで頂けるのでコストは抑えられます。
いろいろと施策を挙げましたが、優先順位が大切です。
例えば共用部分の清掃が行き届いていない物件の入居者様にハウスクリーニング無料サービスをプレゼントしたり、エアコンの不調連絡をもらっている入居者様に(エアコンは不調は放置したまま)ウォシュレット新設をするのは、優先順位が間違っています。
「共用部分や敷地の美観維持」「お困りごとに即時対応」を優先しそのうえで各種サービスを実施することをお勧めいたします。
さいごに
せっかくなので当社の管理サービスについてPRさせてください。
当社では月1回の点検と日常清掃・敷地の草刈り(処分は別)が管理メニューに含まれていて、別途料金は頂ません。
冬の除雪(排雪は別)も同様に別途料金は頂かずに対応いたします。
また、入居者様のお困りごと対応にも力を入れています。
管理会社の中には「入居者のお困りごと対応」=「クレーム対応」=「めんどくさくてやりたくない仕事」と考えている会社もあるようです。
当社では「クレーム」という言葉を使用せず、解決すべき「お困りごと」として即時対応する専門部署を用意しています。
結局、入居者満足を高めることが賃貸経営成功への近道だからです。
もし、ご所有物件についてご相談がありましたらセクトまでご連絡いただければと思います。
本日はこのあたりで(^O^)