【家賃査定その2】同じ建物・同じ間取りでも部屋ごとに家賃を変えましょう
こんにちは(^O^)
セクトの近江です。
前回記事に引き続き家賃査定について書いていきます。
前回は近隣の類似物件と比較して家賃査定を行う方法をご説明しました。
査定の結果、妥当な家賃を算出できたからといって集合住宅の全ての部屋を同一家賃に設定してはいけません。
同じ建物・同じ間取りであっても諸条件が変わってきます。
諸条件が変わってくるならば、家賃も変えるべきなのです。
1階より2階、中部屋より角部屋の方が人気
例えば2階建て6戸のアパートがあったとしましょう。
全ての部屋が家賃5万円だったとして、どの部屋に住みたいと思いますか?
多くの人は2階の角部屋を選びます。
1階より2階の方が
- 上階からの音が気にならない
- セキュリティ的に良い
- 下階の暖気によって暖かい
といった理由から人気です。
また、中部屋より角部屋の方が
- 隣室からの騒音が少ない
- 窓が2面にある
という理由から人気です。
もちろん1階や中部屋をあえて好む方もいらっしゃいますが、多くの方の好みは2階>1階、角部屋>中部屋となります。
多くに好まれるということは価値が高いということなので、支払う対価である家賃も高くあるべきです。
つまりこの例でいうと1階より2階の部屋の方が家賃は高くあるべきだし、中部屋より角部屋の方が家賃は高くあるべきだと考えられます。
全室同一家賃で5万円×6部屋=30万円の月額家賃収入を得ている場合、以下の表のように1階と2階で1000円、中部屋と角部屋で1000円の差をつけてみましょう。
201号室 | 202号室 | 203号室 |
¥52,000 | ¥51,000 | ¥52,000 |
101号室 | 102号室 | 103号室 |
¥51,000 | ¥50,000 | ¥51,000 |
月額家賃収入が30.7万円となり、7千円の収入アップとなります。
何も考えずに全室同一家賃にしてしまうと損失が生じるということです。
上階であれば家賃は高くてもいいってわけではない
エレベータ付の建物の場合は階数が高くなればなるほど人気が高くなり、家賃も高くできますが、エレベータが無い建物の場合は階段の昇り降りが大変なので上階の人気が低くなります。
3階までは階段のみでも許容範囲ですが、4階以上だと嫌がる方が多くなります。
上階だからと言って家賃を高くするのではなく、エレベータの有無も加味して家賃設定をするべきです。
日当たりも重要
建物の形によっては部屋ごとに主要採光面が変わってくる場合があります。
基本的には最も日当たりが良い南向きが人気です。
主要採光面の人気は
南>西≧東>北
となります。
西と東に大差は無いですが、北海道は寒いため西日の暖かさの方が求められる傾向があります。
主要採光面によっても家賃に差をつけるべきでしょう。
但し、主要採光面が同じであっても、周囲に日を遮る建物がある場合、特定の居室だけが日当たりが悪いという可能性もあります。
極端に部屋ごとに日当たりに差がある場合は家賃にも差をつけたほういいでしょう。
まとめ
今回は同じ建物でも部屋によって家賃を変えたほうがいいというお話でした。
家賃設定は収益にダイレクトに影響を与える重要な要素ですが、不動産会社によっては担当者の感覚でなんとなく家賃査定を行っているようなところもあります。
不要な損失を防ぐために、オーナー様自身が家賃査定に関する知識を身につけることが重要となります。
今回はこのあたりで失礼します(^O^)
北見市・美幌町の家賃査定についてのお問い合わせはセクトまで!